コンセプト
使うひと、作るひと、みんなにうれしいデザイン
ブランド名の由来
「楽」たのしい、らくちん。「膳」食器、食事。毎日の食卓が楽しく楽になりますようにと願ってRAKUZENと名付けられました。障がいの有無に関係なくみんなが使いやすいデザイン×本物の漆器が毎日の生活に豊かな食体験をもたらします。
ユニバーサルな漆器
RAKUZENが大切にしているのはユニバーサルデザインの考え方。開発や生産工程のどこかで必ず障がいを持つ仲間が関わっているのが特長です。障がい者の視点がもたらす使いやすさに漆器職人の技が融合した、機能性と美しさを備えた漆器です。
お気に入りのモノを買うことが地域の仲間の笑顔につながる。あなたの毎日の食卓を楽しくする。RAKUZENがそのお手伝いをできれば幸せです。
Rakuzen, meaning “comfortable tableware,” is a collection of tableware produced through collaboration between traditional Fukushima Aizu lacquerware craftsmen, an industrial designer, and a nonprofit organization that supports people with disabilities. The Rakuzen collection involves people with disabilities in product manufacturing and development in the hope that involving them in the process of creating quality products will enable them to participate in society in a meaningful way. Rakuzen tableware is designed to be aesthetically pleasing, genuine lacquerware that is easy to use regardless of disability, age, or background, and will enrich the meal times of those using it.
RAKUZEN のあゆみ
Rakuzen LLC was established in 2006 as a step towards the realization of our vision to help people with disabilities participate in social activities and vitalize local industry in the Fukushima region. Shalom, a local nonprofit organization, played a major role in the establishment of Rakuzen LLC alongside several Aizu lacquerware craftsmen and designers.
2003年
「ユニバーサルデザインワークショップ」開催
合同会社楽膳の運営母体であるNPO法人シャロームは、障がい者の社会参加を支援する団体。障がいを持つ人と持たない人が一緒になって使いやすい食器を考えるワークショップを実践。写真はワークショップのきっかけになった、手に障がいを持つ菅野さん。
2004年からシャロームで「ユニバーサルデザイン製品開発事業」を本格化、商品化に向けて動き出しました。会津塗の職人さんに試作品を作ってもらい、手に障がいがある人たちなどに持ちやすさチェックをしてもらいながら開発したのが看板商品の楽膳椀。
「楽膳椀」は持ちやすいお椀。底部のくぼみに指を掛けて持つデザインが特徴。握力の弱い方や濡れた手でも自然な仕草で、安定してお椀を持てます。
2011年 9月
「ともはし」販売開始
本漆の抗菌作用に注目して箸袋と箸キャップ付きで販売、お弁当箸におすすめな「ともはし」。福島県内の障がい者施設さんが箸袋の縫製を手がけています。毎日使えて、どこにでも一緒に連れて行きたくなる“ともだち”みたいな漆器です。
楽膳椀が福島県の県産品PR事業「八重セレクション」に選定。これまでごく一部にしか知られていなかったRakuzenをより多くの人に知ってもらうプロモーション活動に力を入れるきっかけに。
2014年
海外展示会に挑戦の年
「八重セレクション」選定を機に福島県が出展した2014年「Maison & Objet」に楽膳椀を初出展。ここから国内外の見本市に参加する機会が増えていきました。
2014年1月「Maison & Objet」(フランス),2014年9月「Tokyo Crazy Kawaii」(台湾),2014年10月「日本のデザイン@シンガポール」(シンガポール),2015年1月「Maison & Objet」(フランス)等
持ちやすい〈トレイ〉、すくいやすい〈お皿〉どちらにも使える「らく皿」。内側の“かえし”や底部の溝など2008年のワークショップでのアイディアに東北大・堀切川教授のアドバイスが加わり商品化されました。
2014年
「グッドデザイン賞」受賞
主催:公益財団法人日本デザイン振興会
受賞:楽膳椀
審査員の評価(抜粋)「外見のユニバーサルデザインだけでなく、デザインや生産の過程にも、障がい者の方々が関わった点でプロセスのデザインとしても評価される試みだ。」
優秀賞受賞
主催:一般社団法人ソーシャルプロダクツ普及推進協会
受賞:楽膳椀
審査員の評価(抜粋)「伝統工芸を現代の生活になじむ商品として生まれ変わらせている。“障害者とともにつくるユニバーサルデザイン”という新しいコンセプトを生み出している。」
2016年
「Good Practice 2015」選定
主催:Design for All Foundation(フランス)
受賞:Rakuzenの取組
フランスのユニバーサルデザイン(=デザインフォーオール)推進団体から表彰を受けました。障がい者、漆器職人と共同での商品開発が評価され、Rakuzenがアジア初の受賞。
障がい者施設の技術だけで高品質な商品を作りたいー
Rakuzenの新しい取組み。「こ皿」は「個」皿。天然木の、施設の仲間の、使う人の個性が育てるうつわです。菓子皿、銘々皿などにどうぞ。
2017年 2月
「らく杯」販売開始
倒れにくく、持ちやすいぐいのみ「らく杯」。倒れても起き上がり小法師みたいに起き上がるのが特徴です。歳を重ねても、障がいがあっても、家族や友だちと楽しくお酒を呑みたい。そんな当たり前を叶える器です。
昔ながらの漆器の下地技法「布着せ」でデニムの質感を表現したシリーズです。濃淡の異なる青漆を3層に塗り重ねており、長年使っていくことで少しずつ下の色が出てきます。デニムの経年変化のように、キズも漆器の風合いとなるようデザインしました。
ユニバーサルデザインって?
RAKUZENがめざすデザイン
ユニバーサルデザインとは
障がいの有無、年齢や性別、国籍や民族などさまざまな違いに関係なく、すべての人に適合するデザインのこと。建物・まちづくり・製品などのハード面と、サービス・教育などのソフト面(心のユニバーサルデザイン)に大きく分けられます。
ものづくりを通して障がい者の社会参加を応援するRakuzenのコンセプトは心のユニバーサルデザインを強く意識したもの。障がいがあるひと、ないひと、それぞれの得意・不得意を補い合いながら自分らしさを発揮できる社会が心のユニバーサルデザインの目標といえます。
誰だって年を取れば筋力や記憶力が低下したり、心身ともに衰えるもの。もしかしたら明日事故に遭って車椅子の生活になるかもしれません。障がいはけっして遠い世界の話ではありません。自分が障がいを持ったとき、使いやすくておしゃれなモノがあったらいいな。障がい者扱いされないで当たり前に仕事や趣味ができたらいいな。そんなことを願いながらRakuzenの商品たちは生み出されています。
Rakuzen seeks to help people with disabilities participate in social activities by involving them in production and we also live out this value through our products by pursuing universal product design. The ultimate goal of universal design is to create a society in which all people – whether with or without disabilities, young or old – can live alongside each other and support each other by compensating for each other’s strengths and weaknesses.
バリアフリーとの違い
バリアフリーは障がい者・高齢者に配慮されたもの。ユニバーサルデザインは個人差や国籍の違いなどにも配慮しており、すべての人を対象にしています。バリアフリーは不便に対して後付けで対処します。(例 玄関前にある段差にスロープをつける)ユニバーサルデザインは不便に先回りしてデザインします。(例 段差のない玄関に設計する)
同じ意味を持つ言葉はたくさん
同意語はたくさんあります。「ノーマライゼーション」「インクルーシブデザイン」「デザインフォーオール」「超福祉」などなど。地域や時代によっていろいろな言い方をされるのは私たちの社会にとって大切な考え方だから。
直販へのこだわり
お客様にいいモノを適正な価格で
お取扱い店舗が少ないワケ
Rakuzenの商品を買えるお店はどこですか?時々お問い合わせをいただきます。残念ながら、買えるお店はそれほど多くありません。理由は「原価率」。Rakuzenの商品は原価率が高いのです。なぜ原価率が高いのか?それはできるだけ安くて、質の高い商品をお届けしたいと思っているから。
原価率とは売値に対して、商品を作るのにかかった経費の割合のこと。売値=原価+利益ですが、利益がすべて当社に入ってくる訳ではありません。商品を売ってくれるお取扱店さんにお支払いする販売手数料もこの「利益」分から支払います。ですから卸売りをする際はあらかじめ「利益」を多めに見積もって売値を設定しなければなりません。
でも、販売手数料を加味すると必然的に売値が高くなってします。関わってくれた障がい者の人たちに手が届かない値段にしたくはありません。だから利益率を抑えた=原価率の高い価格設定にしました。Rakuzenのお取扱店さんは、当社の考えに同意してくださったお店です。少ない販売手数料でもいいよ、と言ってくださっているお店です。
ウェブやメールで商品情報をフォローいたします
全国のたくさんのお店で商品を手に取って選んでいただきたい気持ちはもちろんあります。それでも適正な価格で良い品をお届けするためにはやはり直販がいちばんと考えています。
もし購入にあたって木目の風合いをもっと見たいなど、ウェブ画像だけでは確認できない部分を詳細に知りたいときはお気軽にお問い合わせください。写真や文章で出来る限りのフォローをさせていただきます。